マーヤ縫製工場は質重視にすることで、厳しいアパレル業界を生き残る数少ない国内工場の1つである。最盛期には100名の従業員が働いていたが、親会社が倒産したのを機にぎりぎりの経営状況に追い込まれる。そこで2代目菅谷 智が高級婦人服の路線に転向することを決める。低単価の量産型から高単価少量生産へ。そう言うのは簡単だが、ある日突然職人の腕が上がるわけではない。

 まず値段を上げるにあたって導入したのが「1秒1円」という独自の換算基準だ。交渉時にクライアントに納得してもらいやすいよう、作業にかかる時間を数字で表すようにしたのである。ただでさえアパレルの生産は海外への流出が始まり仕事が減り続けていた時期、安くても断らずに受ける国内工場が多数ある。「なんでお宅だけそんなに高いの?って言われるわけです。そこでボタン付けするのに最低100秒はかかります、1秒1円なんで100円は必要です。10秒じゃボタン付け無理でしょうと説明する。そもそもボタン付けを10円で引き受けてしまうのがおかしいんです。実際にそうして多くの国内工場がつぶれていきました」

 工場内の目標数値も、個数ではなく金額で表示した。ホワイトボードには「本日の目標生産額〇〇円」と金額が記載されている。衣服に限らず、一般的な製造業では「目標生産数○○個」と、数の記載が多い。そこを金額で記しているのは「数より質」を大事にしていることの表れだ。そのことが働き手にも伝わりやすい。さらには、請け負う仕事の工賃や、会社全体でいくら稼いでいるかという数字を、従業員に対してオープンにした。「みんなにお給料を支払うにはあとこれくらい頑張らないといけない」という数字を可視化したのだ。

 この時期「今まではこの質でよかったけど、これからのクライアントにはこの質ではダメだと徹底するために、最初は採算度外視で何度もやり直す。1日に数は多くできなくてもクオリティを上げることにだけ注力した」そうして少量高単価の方向で技術力を積み上げてきた結果、高い技術力で、高級婦人服をオールアイテム手がける工場となる。

 数年前から息子の菅谷正が入社し、自社ブランドの商品開発なども進めている。新規参入はほぼないという国内縫製工場。国内生産率が下がり続けるなか、それでも「繊細な服づくりに人の手は不可欠なので、需要がなくなることはない」

(引用書籍)2019/9/25

『ほどよい量をつくる』甲斐かおり

 デザイン企画製造商品

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 ものづくり認定企業

ADACHI BRAND FROM TOKYO

 工場見学 ※休止中

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ABOUT

本社工場 東京都 足立区 椿 2-8-5
アクセス ■日暮里舎人ライナー
「西新井大師西駅」徒歩15分

■東武スカイツリーライン
「西新井駅」西口から  
・国際興業バス【赤27】
環七経由赤羽駅東口行き乗車
「椿二丁目」下車 徒歩3分

■JR「赤羽駅」東口から
・国際興業バス【赤26】
環七経由舎人団地行き乗車
「椿二丁目」下車 徒歩3分
・国際興業バス【赤27】
環七経由西新井駅行き乗車
「椿二丁目」下車 徒歩3分
会社名 株式会社 マーヤ
代表取締役 菅谷 智
第2工場 千葉県 香取市 観音 82-1
従業員数 東京工場 7名
千葉工場 10名
+役員(菅谷 恵・菅谷 正) 
資本金 1000万円
営業時間 08:20 ~ 17:30
電話番号 03-3899-5975
メール info@marya.tokyo
CAD·CAM SHIMA SEIKI
YUKA&ALPHA
沿革 1959
菅谷 重が東京都北区豊島に
スガヤ洋裁所設立
1963 
東京都足立区椿に工場移転
1970
社名 有限会社マーヤドレス
1976 
千葉県佐原に第2工場
1985 
香取市観音に第2工場移転
1990 
社名 株式会社マーヤ
2000
代表取締役社長 菅谷 智
2018
企画製造商品販売/ファクトリエ
2019
足立区ブランド企業認定
2020
医療用ガウン/布マスク緊急生産
2021
島精機CAD/CAM導入
2022
ファクトリーブランド/ここのがっこう
取引ブランド ANAYI
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